月次決算を5営業日で完了させる!kintone×freee連携による「脱・転記」ガイド
目次
「営業部から請求データが降りてこない」「Excelの工数集計が合わず、確定できない」
多くの経理担当者が月末月初に抱えるこのストレス。残業でカバーすることでなんとか月次決算を締めているのが現状ではないでしょうか。
月次決算の早期化(スピードアップ)における最大の敵は、「部署間をまたぐデータ転記のバケツリレー」です。本記事では、kintoneとfreeeを連携させ、入力データをそのまま会計仕訳に変えることで、月次決算を劇的に短縮する手法を解説します。
1. 月次決算が「翌月20日」までかかってしまう本当の理由
なぜ「手作業」だと遅れるのか
多くの企業で起きている「決算遅延」の正体は、経理担当者の作業スピードの問題ではありません。「待ち時間」と「確認時間」の累積です。
- 情報の分断:営業はkintoneやSalesforce、現場は日報アプリ、経理は会計ソフトと、データがバラバラに存在している。
- 転記の連鎖:営業データをExcelに書き出し、加工して、会計ソフトに打ち直す。この過程でミスが起き、確認に戻る時間が生まれる。
- 承認の停滞:紙やメールでの承認フローでは、「誰で止まっているか」が見えず、催促に時間がとられる。
手作業による転記は、ヒューマンエラー(金額間違い、科目間違い)の温床です。修正作業による精神的負担は、単なる作業時間の数倍のコストとして組織にのしかかります。
2. 「脱・転記」を実現するkintone×freee連携の全体像
解決の鍵は、データを「入力する場所(上流)」と「処理する場所(下流)」をパイプで繋ぐことにあります。
| システム | 役割 | 得意な業務 |
|---|---|---|
| kintone (入力・承認) |
現場のデータ発生源 | 営業案件の管理、作業報告、経費申請、柔軟な承認フロー |
| freee (会計・税務) |
最終的な集計場所 | 自動仕訳、試算表の作成、債権債務管理、税務申告 |
理想的なデータフロー:5つのステップ
[現場入力] → [上長承認] → [自動連携] → [会計処理] → [予実確認]
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
kintone kintone API連携ツール freee kintone
重要なのは、「kintoneで承認が完了した確定データのみをfreeeに送る」というルールです。これにより、freee側には常にクリーンなデータだけが届き、経理担当者は修正作業から解放されます。
3. 自動化するべき3つのボトルネック業務
月次決算早期化において、特に効果が高い連携ポイントは以下の3つです。
① 請求・売上の自動計上
【Before】 営業が作成した請求書Excelを回収し、経理が会計ソフトに売上を入力。
【After】 kintoneの案件管理アプリで「請求書発行」ボタンを押すと、freeeで請求書が作成され、同時に「売掛金/売上高」の仕訳が自動登録されます。
② プロジェクト原価(工数)の連携
【Before】 各社員の日報からプロジェクトごとの工数をExcelで集計し、原価振替仕訳を手入力。
【After】 kintoneで入力された工数データを、プロジェクトタグ付きでfreeeに連携。部門別・プロジェクト別の損益がリアルタイムで可視化されます。
③ 経費精算・支払通知の自動化
【Before】 領収書と申請書を突合し、不備があれば差し戻し、OKなら手入力。
【After】 kintoneで撮影・申請された経費データが、承認完了トリガーでfreeeに連携。「未払金/旅費交通費」などの仕訳が瞬時に完了します。
4. 導入効果:18時間かかった転記作業がどう変わるか
従業員50名規模の企業での試算例です。月次決算にかかる工数は以下のように変化します。
📉 転記・確認作業の削減
- 現状:月20時間(手入力+ダブルチェック)
- 連携後:月2時間(連携エラーの確認のみ)
- 効果:90%削減
🚀 経営へのインパクト
- 月次試算表の完成が「翌月20日」から「翌月5営業日」へ短縮
- リアルタイムな数字に基づく経営判断が可能に
- 請求漏れ・計上ミスの根絶による利益確保
5. システム連携におけるセキュリティと統制
データを自動連携させることは、内部統制の観点からもメリットがあります。
- 改ざん防止:手入力の介入余地がなくなるため、意図的な数字の操作ができなくなります。
- 権限の分離:kintone(申請者・承認者)とfreee(経理・管理者)でアクセス権限を明確に分けることができます。
- 証跡(ログ):「いつ・誰が・何を承認して連携したか」がシステムログとして完全に残ります。
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 既存のkintoneアプリを作り直す必要はありますか?
A. いいえ、基本的には現在のアプリを活かせます。freee連携に必要な項目(勘定科目コードなど)をフィールドとして追加する改修だけで済むケースがほとんどです。
Q2. 連携エラーが起きたらどうなりますか?
A. 「科目が設定されていない」「税区分が合わない」などの理由でエラーになることがありますが、エラー通知を確認し、kintone側で修正して再送信ボタンを押すだけでリカバリー可能です。
Q3. スモールスタートにおすすめの業務は?
A. 「請求書発行(売上計上)」からのスタートを推奨します。毎月の件数が多く、かつパターンが決まっているため、自動化の効果を最も早く実感できるからです。
7. まとめ:経理担当者を「入力マシーン」から解放しよう
月次決算の早期化は、経理部門だけの課題ではありません。経営のスピードを決める重要な経営課題です。
kintoneとfreeeを連携させることで、以下のような変革が起こります。
- 二重入力の撲滅:データを一度入力するだけで、全社で活用できる。
- 締め日の劇的前倒し:月末を待たずに、日々仕訳が作られていく。
- 高付加価値業務へのシフト:数字を「作る」仕事から、数字を「分析する」仕事へ。
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「ウチの複雑な業務フローでも連携できる?」とご不安な方へ。弊社では、現在の業務フロー図やkintoneアプリを拝見しながら、最適な連携設計をご提案しています。