営業部門は「売るまで」が仕事だと思っていませんか？
しかし、会社として最も重要なのは「代金を回収すること」です。
kintoneで顧客・案件管理をしている企業は多いですが、請求後の「入金情報」までkintoneに正しく反映できているケースは稀です。今回は、freeeとの連携によって、kintoneを「最強の債権管理システム」に進化させる方法をご紹介します。
1. 債権管理における「一方通行」の課題
多くの連携パターンでは、「kintone（請求データ）→ freee（売掛金計上）」という流れはできています。しかし、freeeに入ってきた「入金情報」がkintoneに戻ってこないため、以下のような問題が起きます。
- 営業担当が、お客様から「入金届きました？」と聞かれても即答できない。
- 未入金のまま次の注文を受けてしまい、貸倒リスクが増える。
- 経理担当が、スプレッドシートや紙で「消込表」を作り、毎月目視チェックをしている。
2. freee API連携で実現する「攻めの債権管理」
はてなベース株式会社では、freeeのAPIを活用して、freeeの銀行入金データをkintoneへ還流させる開発を得意としています。
① 入金ステータスの自動同期（消込連携）
freee側で自動で経理が行った「消込（入金マッチング）」の結果を、夜間のバッチ処理などでkintoneの該当案件レコードに書き戻します。これにより、kintoneの案件一覧画面を見るだけで、営業担当も「入金済み」「未入金」が一目でわかるようになります。
② 売掛金の年齢調べ・滞留アラート
会計的な観点から重要なのが「売掛金の年齢調べ（Aging List）」です。「支払期限を過ぎて1ヶ月経過」「3ヶ月経過」といった滞留債権をシステムが自動で検知。kintoneのリマインダー通知機能を使い、担当営業や上長へ「アラート通知」を飛ばします。
③ 与信枠管理のリアルタイム化
kintoneにある「進行中の受注額」と、freeeにある「未回収残高」を合算し、取引先ごとの「与信限度額」と比較。限度額オーバーしそうな場合に、受注承認プロセスをロックするといった高度な制御も可能です。
3. システム構築のポイントと専門家の視点
債権管理システムの構築において重要なのは、「データの整合性」です。
「一部入金があった場合はどう扱うか？」「振込手数料が引かれている場合は？」といったイレギュラーなケースを含め、会計帳簿（freee）と業務データ（kintone）が完全に一致するよう設計する必要があります。
ここでも、弊社が持つ会計実務の知見が活きます。実務で確実に運用できる正確な債権管理フローを設計し、それをkintoneの画面上で使いやすく実装します。
4. まとめ
kintoneを単なる「顧客リスト」で終わらせず、「経営資金を守る債権管理システム」として活用しませんか？
「入金消込が大変」「回収漏れが怖い」。そんな経理・経営者の皆様は、ぜひはてなベース株式会社にご相談ください。
