従業員エンゲージメント向上で組織の成長と変革を加速する

日本企業の従業員エンゲージメントは世界最低水準。DX推進や組織変革の成否は「人」の巻き込みにかかっています。エンゲージメント向上とDX推進を同時に実現する伴走型支援で、貴社の組織力と競争優位性を高めましょう。
エンゲージメントが注目される背景
近年、「従業員エンゲージメント」というキーワードは、人事部門や経営層、DX推進担当者の間で急速に関心が高まっています。しかし、実際に自社でその向上施策を継続的かつ効果的に推進できている組織は、まだごく一部に留まるのが現状です。
世界経済フォーラムやギャラップ社などの調査によれば、日本の従業員エンゲージメント(従業員の組織への主体的な貢献意欲)は主要先進国の中でも最低レベルとなっています。その一方で、DXや働き方改革、グローバル競争の加速という社会的圧力によって、組織としての「変化対応力」や「イノベーション創出力」がこれまで以上に求められる時代です。

なぜ、ここまで「エンゲージメント」が注目されるのでしょうか?
従業員が「組織の一員としての誇りや共感」「自らの成長実感」「会社への信頼」を持つことで、本来の能力を最大限に発揮し、変化に柔軟に対応するーー。この「エンゲージメント」の高まりが組織の競争力に直結するようになったためです。また、DX推進やデジタル人材育成の局面においても、従業員がリーダーシップを持ってプロジェクトに参画することが必須となっています。
従業員エンゲージメントとは
従業員エンゲージメントには、さまざまな定義とアプローチが存在します。HRの先進企業や人事サービス会社の見解を横断的に整理しましょう。
- KAONAVI流の定義:
従業員一人ひとりが「組織との絆・一体感」「自社への誇り・情熱」を感じながら、主体的に行動し成果をあげる状態。 - HR大学の解説:
エンゲージメントは「従業員が自社の目標や価値観を自分ごと化し、自律的に力を発揮する心理的なつながり」を指す。 - NECの研究:
仕事への没入感(ワーク・エンゲージメント)、組織への愛着、働きがい、相互信頼といった多面的な要素を重視。
まとめると——エンゲージメントの主なポイントは「情熱・共感」と「自己成長・貢献感」の両立にあります。単なる満足度(サティスファクション)や忠誠心とは異なり、組織の課題に「自ら関わる意欲」こそが本質です。
満足度(サティスファクション):会社から与えられる環境や待遇に対する満足の度合い。受動的な感情。
エンゲージメント:組織の目標や価値観に共感し、自ら貢献したいという能動的な意欲。行動変容につながる。
エンゲージメント向上がもたらす効果
生産性向上
エンゲージメントが高い組織では、「指示待ち」ではなく「自発的な行動」が多くなり、業務生産性の向上につながることが各種調査で示されています。ギャラップ社の最新調査(2023年)では、エンゲージメントが高い従業員が低い従業員と比べて約20%高い生産性を示したとの報告があります。
離職率低減
高エンゲージメントは「定着率向上」に直結します。たとえば楽天グループの人事施策では、評価制度・キャリア開発施策をアップデートしたところ、離職率が2.4pt減少するという成果を生みました。「会社の課題を自分ごととしてチャレンジできる風土」が離職防止のカギとなります。
組織イノベーション推進
エンゲージメントがもたらす最大のインパクトは「イノベーション創出力の向上」です。Googleが公開する"プロジェクト・アリストテレス"調査でも、多様性と心理的安全性が高い組織が最も成果を出すことが示されています。
企業ブランド・採用力強化
エンゲージメント指標は、企業ブランドや採用マーケティングの競争力にも影響します。オープンワークやグラスドア等に社員のリアルな声が可視化される現在、「働きがいのある会社」ランキング常連=優秀な人材獲得力の共通項となっています。

企業が直面する課題
多くの企業が従業員エンゲージメント向上に取り組む中で、様々な課題に直面しています。
- 「会社の方向性が見えない」
- 「自身のキャリア成長と会社の評価がズレている」
- 「プロジェクト間のコミュニケーションが希薄」
- 「DXへの危機感が現場に届かない」
このような"組織の空洞化"が、多くの現場で進行しています。「一人ひとりの納得感と、組織とのエンゲージメント」がなければ、優秀な人材ほど流出し、本来の競争力やイノベーションは生まれません。
モチベーションが上がらない背景
- 成果や会社の方向性が「腹落ち」していない
- キャリア支援や裁量権が限定的で、将来像が見えにくい
- 部門のサイロ化/"心理的安全性"の欠如
多くの組織は「一時的な施策」や「トップダウンの命令」だけで終わり、「なぜ必要か」「個人にどんなベネフィットがあるか」という本質的な説明・体験が足りていません。行動変容には、「納得」と「小さな成功体験」の積み重ねが不可欠です。
エンゲージメント向上のためのソリューション
エンゲージメント診断と可視化
エンゲージメントは「可視化→分析→施策→再測定」サイクルが必須です。代表的な指標・診断手法は以下のとおりです。
- ギャラップQ12:
「職場で自分の意見が反映されている実感」「成長の機会」「同僚との信頼関係」など12項目で測定。 - エンゲージメントサーベイ(各種ベンダー):
独自設計の設問群によって組織の強み・課題を可視化。 - ピープルアナリティクス:
社員の行動・発言・業績等のデータを一元的に解析し、部門別・属性別にエンゲージメントドライバーを抽出。
ポイント: 測定結果を一過性の満足度チェックで終わらせず、「何が効いているのか」「どこにリスクが潜んでいるか」に注目した解析・議論・フィードバックへとつなげることが決定的に重要です。
リーダーシップ開発プログラム
マネージャー層の行動変容を促し、心理的安全性の高いチーム作りと1on1ミーティングの実践を支援します。
- 実践型ワークショップと現場での行動変容
- 1on1ミーティングの導入と定着支援
- フィードバックスキルと心理的安全性の構築
DX人材育成・リスキリング
デジタル変革を「自分ごと化」し、主体的に推進できる人材の育成とプロジェクト型学習を提供します。
- 全階層対応のデジタルスキル習得プログラム
- 実践的なDXプロジェクト伴走支援
- 社内イノベーター発掘・育成の仕組み作り
DXとエンゲージメントの関係性
DX推進におけるエンゲージメントの重要性
「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の成否は、テクノロジーよりも"人"の巻き込みに大きく依存します。たとえば、
- DX戦略や新システムを「現場目線で自分ごと化」できないと頓挫
- DXを"やらされごと"と受け取る現場では変化が進まない
DX現場で成果が出ている企業は例外なく、「従業員エンゲージメントをDX戦略の最上位に位置づけ」「現場メンバーの課題・提案を意思決定に反映」しています。
デジタル人材育成の新潮流
DX人材育成とエンゲージメント向上を同時に実現する成功例も増えています。
- リスキリング支援: デジタル研修や資格取得制度を「全階層・自己選択型」に展開し、自ら学ぶ風土を醸成
- 越境ネットワーク形成: 他部門や外部企業と連携したDXプロジェクトで"体験型学習"を重視
- 社内イノベーター発掘: 内部公募やピッチ型コンテストによる現場発アイディアの具現化
このような手法は、「やらされ感」を払拭し、エンゲージメントと学習意欲が相乗的に高まる特徴があります。
まとめ
従業員エンゲージメントは単なる流行ではなく、この時代の組織変革とDXを突破する"最重要エンジン"です。逆風の時代、小手先の「満足度」や「働き方改革」ではなく、「一人ひとりの変化・情熱・共感」を軸に据えること。それが成果に直結する未来型組織の条件です。
エンゲージメント向上とDX推進を同時に実現する伴走型支援で、貴社の組織力と競争優位性を高めましょう。
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