はじめに
ビジネスシーンで日常的に行われる会議。その"あと"に待っているのが議事録作成という作業です。「記録に時間がかかりすぎる」「どこまで何を書けばいいか分からない」「上司にダメ出しされる…」こんな悩み、ありませんか?
特に、初めて議事録を書くビジネスパーソンや、効率的な進め方を模索する若手・中堅社員、報告業務を効率化したい管理職の方にとって、議事録作成は大きな負担に感じられるはずです。
この記事でわかること
- 【議事録】の基本構成
- 5W1Hを使った具体的な作成テクニック
- 誰でも明日から使えるテンプレート例
- 運用上の工夫と失敗しないポイント
「結局、何をどう記録すれば良い?」「誰にどこまで共有すべき?」という疑問がこの記事でスッキリ解消し、すぐに実践できる内容をお約束します。
ネタ元は、上位表示する専門サイトのノウハウ(出典参照)。現場で蓄積したリアルな体験・失敗例、そしてあなたの業務効率を圧倒的に上げる実践フォーマットも合わせてご紹介!
議事録作成の基本構成
議事録は「単なるメモ」ではありません。会社の公式記録であり、意思決定や行動計画の根拠となる重要ドキュメントです。正しいフォーマットを押さえることが、内容の信頼性や活用度アップの第一歩。ここでは大手企業や多くの現場で使われる"外せない要素"を徹底解説します。
2-1. 概要(開催日時・参加者など)
まずは冒頭で、会議の基本情報をしっかり明示します。
会議タイトル(名前・目的)
例)「第3四半期営業戦略MTG」
※目的やテーマも1行で記載すると親切
開催日時・場所
例)2024年6月22日(金)15:00~16:30/本社会議室A
参加者リスト
- 役職順に並べる(上司や主催者→一般社員→ゲストの順)
- 社内:通常は敬称略(「氏名(役職)」形式)
- 社外:敬称(様・博士など)をつけ丁寧に。ビジネスマナー重視
ポイント
- 必ず日付・時間・出欠者を記載(「決定の場」にいる人物特定に不可欠)
- 欠席者、議事録作成者も明示(例:「欠席者:-」、「議事録:田中」)
【参加者(敬称略)】
部長 山田太郎、課長 鈴木花子、主任 佐藤洋子
【オブザーバー】
ABC商事株式会社 営業部 部長 田中一郎 様
2-2. 会議情報(アジェンダ・サマリー・議題)
議事録には、「何について話し合ったか」を読み手が一目で分かるよう、アジェンダ(議題リスト)を記載しましょう。
- 議題は箇条書きで列挙
- 進行順序つきで明記
- 会議の目的やゴールも1~2行で加筆
5W1Hの観点もここで意識
- Who(誰が)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Why(なぜ)
- What(何を)
- How(どのように)
アジェンダ(例):
- 新プロジェクト「Z」推進体制
- 前月営業成績の振り返り(数値報告)
- 今後のアクションアイテム決定
まとめてサマリー(要約文)も◎
「本会議では、プロジェクト推進体制の確立、営業実績の共有、今後の課題共有とアクション決定を主な目的とした。」
2-3. 会議の内容(討議内容、決定事項)
このパートが議事録の"本編"です。誤解・曖昧・漏れをなくすためには「要点」と「決定事項」を明解に記録すること。ダラダラとした全文記録は避け、以下のコツでまとめましょう。
■討議内容
- 各議題ごとに「誰が・何を」発言したかを事実ベースで
- 会話風の書き写しNG
- 重要コメントや結論部分を中心に(ただし表現は中立・客観的に)
【議題1:新プロジェクト推進体制】
- 山田部長:現状課題を報告(――のため遅延が顕著、リソース調整要)
- 鈴木課長:リソース追加案を提案、予算書案も提示
- 佐藤主任:プロジェクト管理ツールの導入を提案
■決定事項
- 箇条書きで「いつまで」「誰が」「何を」明記
- 議論となった背景や賛否・投票結果も追記できればベスト
- プロジェクト管理ツールの導入(担当:佐藤、6月末までに比較検討)
- 予算申請書を修正し再提出(担当:鈴木、7月10日締切)
- 推進体制は今週中に確定(責任者:山田)
賛否・採決結果も簡潔に:
「投票の結果、全会一致で承認」
アクションアイテムとフォローアップ
議事録最大の価値は「会議のために集まったメンバーが、次に何をいつまでに実行するか」が明確になること。曖昧なアクションは価値ゼロ!今後のコミットメントを全員が理解し、フォローできる仕組みが重要です。
■アクションアイテムの書き方
具体的な"行動"と"担当者"、"締切(期日)"は必須!
あいまい表現や「今後検討」だけはNG
書くべきフォーマット例:
アクションアイテム内容 | 担当者 | 締切 | 状況 |
---|---|---|---|
管理ツール3社比較&選定 | 佐藤 | 6月30日(金) | 未着手 |
予算書修正&再提出 | 鈴木 | 7月10日(水) | 進行中 |
新体制メンバー通知 | 山田 | 6月28日(水) | 完了予定 |
期日管理や進捗ステータスも記載するとフォローがラク
■フォローアップの仕組み作り
- Excel/Googleスプレッドシート管理、タスク管理ツールとの連携も◎
- 会議後に「依頼事項一覧」として別途通知
- 定期的な進捗確認会や、次回議事録で実施済みチェック欄を設置
現場のワンポイント!
後日見返したとき「このアクション、誰かやってくれると思ってた…」を防ぐため、"全員に配信&毎回冒頭で前回のアクション振り返り"を習慣化しましょう。
書き方のポイント&工夫
短時間で"正確&分かりやすい議事録"を書くには、いくつかの鉄則があります。現場でよくあるつまずきを解決するための具体策をご紹介。
4-1. 客観的・簡潔に記録するコツ
- 主観や感情、あいまいな表現は排除
- ×「~だと思います」「たぶん~でしょう」
- ○「~と報告された」「~で合意した」
- 要点を短く列挙:一文一議題、一アクション
解説:
議事録は"公式記録"。後から見ても「誰が・なぜ・何を決定したのか」が分かるよう、最小限の文章量でまとめましょう。議論の経緯も必要最低限で!
4-2. 箇条書き&図表の活用
- 箇条書きで"見出し化"すればスキャン性UP
- 表やリスト(ExcelやMarkdown、WordでもOK)で進捗・課題管理
(例:進行状況のイメージ表)
議題 | 決定事項/今後の課題 | 担当 | 日程 |
---|---|---|---|
新商品企画 | サンプル試作実施 | 商品開発部山下 | 6月末まで |
販促施策 | 施策案の資料提出 | 営業部田中 | 7月15日まで |
4-3. 必要に応じて画像・URLを貼る
- 共有された参考資料や、ウェブで確認可能なデータリンクを議事録中に挿入
- Excelグラフや図のキャプチャも貼ると理解度UP
(例:)
「売上推移グラフ(別紙添付/ダウンロードはこちら)」
4-4. 読み手視点の情報配置
- 「会議に参加していない人」が読んでも議論の全体像・ポイントが分かる
- 前提条件や用語の簡単な解説(例:「KPI=重要業績評価指標」)
現場ワンポイント!
"あの説明、どこに書いてある?""経緯を知らない人に伝わる?"を意識し、必要に応じて注釈や背景説明も加えよう。
実例付きテンプレート&フォーマット
ここからは、実務ですぐに使える「議事録フォーマット」例をご紹介します。フォーマット次第で作成の手間や品質が大きく変わります。会社ごとのカスタマイズ例・5W1Hチェックリスト付きサンプルも必見!
■汎用テンプレート(Word/Excel形式サンプル)
【会議議事録テンプレート(例)】
会議タイトル :例)営業戦略MTG
開催日時 :2024年6月22日(金)15:00-16:30
場所 :本社会議室A
作成者 :田中太郎
参加者(敬称略):山田部長、鈴木課長、佐藤主任 ※オブザーバー:田中様(ABC商事)
欠席者 :-
【アジェンダ(議題)】
- 前月の営業振り返り
- 新商品企画の進捗確認
- 今後の販促活動
【議事経過・討議内容】
■1. 前月の営業振り返り
- 山田部長:目標比95%。来月挽回案必要。
- 鈴木課長:新規顧客開拓数はミッション達成。
- (※詳細データはこちら)
■2. 新商品企画の進捗
- 佐藤主任:試作品完成。モニター評価へ。
【決定事項/アクションアイテム】
- 新商品サンプルのモニター評価実施(担当:佐藤、6月末まで)
- 前月の減収要因を個別抽出(担当:鈴木、7月10日まで)
【次回会議予定】
7月15日(月)15:00 本社会議室A
■会社・部署別カスタマイズ例
- 営業部門:営業成果やKPI表付き
- 開発部門:進捗管理のバーンダウンチャート添付
- 総務・人事:法令や社則変更通知欄を追加
- 社外会議(取引先同席):冒頭で目的説明強化、決定事項導出までの背景解説をこまめに挟む
■5W1Hチェックリスト付きサンプル
要素 | 内容 |
---|---|
Who | 誰が:山田部長、プロジェクト担当チーム |
What | 何を:新商品のモニター評価を実施 |
When | いつ:2024年6月末まで |
Where | どこで:本社会議室A等 |
Why | なぜ:評価フィードバックを商品化に反映するため |
How | どうやって:サンプル配布&Webフォーム収集 |
よくある失敗&解決策
議事録が"伝わらない・活用されない"理由とその対処法をまとめました。
失敗1:長文すぎて要点が埋もれる
- 発言全文をそのまま書いてしまう
- 行間が伸び、肝心の"結論"が埋没
【解決策】
- 各議題ごとに「ポイント→決定事項→アクション」の順で箇条書き
- 長文は添付資料など"別紙扱い"に回す
失敗2:アクションアイテムが曖昧でフォローできない
- 「~する予定」「今後検討」という未確定ワード
【解決策】
- "担当"と"締切(期日)"を絶対明記
- 完成形アクション or ToDoリスト形式に
失敗3:参加者間で認識ズレが生じる
- そもそもの合意点、前提解釈が違っていた
【解決策】
- 決定事項の理由・賛否経過・5W1Hをきっちり書き添える
- 会議後すぐに回覧&内容確認を依頼
まとめ&次のアクション
議事録は「会社の知的財産」であり、「全員の行動の道しるべ」。押さえるべきは【概要・アジェンダ・討議内容・決定事項・アクションアイテム&担当/期限】の5大要素。そしてポイントは5W1Hと「誰でも読みやすい客観的要約力」です。
- テンプレート・サンプルで迷わず作成!
- アクション管理で「やりっぱなし防止」!
- 失敗例・解決策を活かして質を高めましょう。
まずは本記事掲載のテンプレートをダウンロードし、次回の会議ですぐ"実践"してみてください。「この記事が役立った!」と思ったら、ぜひコメントや社内シェア、メルマガ登録もご検討を!
FAQ
A. 議題ごとに「決定事項」と「次のアクション」を意識してメモを整理しましょう。発言者や要点のみを短文化し、後から追記しやすい余白を設けるのが効率的です。
A. 録音・チャットログなどのデジタル記録をもとに要約するのが主流です。URLや資料添付が簡単なため、従来よりも"リンク貼り"を重視した構成にしましょう。
A. 目的や決定事項を明確にし、敬称や言い回しに細心の注意を払いましょう。また、社外機密・個人名の取り扱いには十分留意し、事前確認や承認プロセスを設けるのが安全です。