【受託開発企業向け】freee×kintone連携で実現!開発費会計自動化と採算リアルタイム可視化 | はてなベース株式会社

【受託開発企業向け】freee×kintone連携で実現!開発費会計自動化と採算リアルタイム可視化

受託開発企業にとって、案件ごとの採算性を正確に把握することと、開発費を「費用」とするか「資産」とするかの特殊な会計処理は、長年の課題でした。工数、案件、会計データが異なるシステムに分散していると、情報分断とデータの不整合が常態化し、煩雑なデータ転記や突合作業が月次決算の早期化を妨げます。
freeeとkintoneを連携させる「受託開発企業に対応する管理会計パッケージ」は、この課題を解決し、データドリブンな経営判断とバックオフィス体制の強化を実現します。


1.受託開発企業が直面する4つの課題

従来の受託開発企業のシステム構成は、案件情報や工数がバラバラに管理されており、経理部門に大きな負担がかかっていました。

  • 経営判断の遅延とデータ不整合:案件、工数、会計データが異なるシステムに分散(情報のサイロ化)しているため、集計と突合に時間がかかり、リアルタイムな経営判断が困難になります。
  • 案件別採算の不透明さ:個別の案件や担当者の工数実績が曖昧なため、案件ごとの正確な原価や利益率(採算)が算出できず、赤字案件の発見が遅れてしまいます。
  • 煩雑な開発費用の会計処理:開発案件の工数を「費用」とするか「仕掛品・無形固定資産(資産)」とするかの判断と、その仕訳処理に膨大な手作業が発生し、月次決算の早期化を妨げています。
  • バックオフィス体制の脆弱性:請求漏れや債権管理が煩雑で、経理業務が属人化しているため、月次決算の早期化が進まず、IPO(上場準備)に必要な内部統制の仕組み構築が遅れています。
【受託開発企業向け】freee×kintoneパッケージの構築前システム構成図(課題の構造)

2.freee×kintone連携による解決策

本パッケージでは、kintoneを案件・工数・請求管理の中心に据え、freee会計とAPI連携させることで、管理会計の自動化を実現します。

2-1. 構築後のシステム構成図(受託開発企業向け)

構築後、kintone内の顧客管理シート、案件管理シート、工数管理シート、請求書管理シートが統合管理基盤となり、freee会計とfreee人事労務に自動連携されます。

【受託開発企業向け】freee×kintoneパッケージの構築後システム構成図

2-2. 連携が実現する4つの効果

  • データドリブンな経営判断の実現:全データを一元化し、広告効果測定から案件収益までを横断的に分析。迅速かつ正確なデータに基づき、経営戦略の最適化が可能になります。
  • 案件別・個人別採算のリアルタイム可視化:工数実績をリアルタイムで案件に紐づけ、正確な原価と利益率を可視化します。これにより、採算悪化を早期に検知し、適切なアクションを取ることで収益の最大化を実現します。
  • 煩雑な開発費用の会計処理(仕掛品・資産計上)を自動化:工数管理データと会計データを連携させ、開発費用の仕訳を自動生成します。手作業によるミスや転記作業が大幅に削減され、経理部門の業務負担を劇的に軽減します。
  • バックオフィス体制の強化:案件、請求、会計情報を一気通貫で管理し、月次決算を大幅に早期化します。標準化された業務フローにより、内部統制の仕組みを整備し、成長のための安定した経営基盤を構築します。

3. 経営の可視化:管理会計に不可欠なKPIレポート

kintoneで集約された工数データとfreeeの会計データを統合し、BIツール(Looker Studio)で可視化することで、管理会計の精度が向上します。

3-1. 案件別・個人別採算の可視化

受託開発企業にとって最も重要な「誰が、どの案件で、どれだけ利益を生んでいるか」がリアルタイムに把握できます。

SES/受託開発向けBIレポート:メンバー毎売上貢献度と案件別稼働割合
  • メンバー毎売上貢献度:メンバーの人件費に対して、どれくらいの売上(按分後)を生み出しているかを評価。高利益貢献者を正当に評価し、昇給やインセンティブに反映させます。
  • 案件ごとメンバー稼働割合:特定の案件で工数貢献度が高いキーパーソンを可視化。属人化リスクを評価し、ドキュメント作成やペアプログラミング等を通じて知識移転を促進します。

3-2. 共通KPI:経営状況とリソースの可視化

リソースの健全性や予算達成状況を把握し、迅速な意思決定を支援します。

SES/受託開発向けBIレポート:メンバー別予定稼働率と工数超過の兆候
  • メンバー別予定稼働率:個人の生産性や見積もりの精度を評価。予定工数と実績工数の乖離が激しい場合や「注意フラグ」が立った場合、タスクの見積もり手法や負荷状況について速やかにレビューを行います。
  • 工数超過の兆候が見られる案件:予算工数に対する超過の予兆をモニタリングし、「炎上プロジェクトの火種」を早期に検知。クライアントへの追加工数交渉やスコープの調整を早期に行う判断材料とします。

4.まとめ:管理会計とIPOに強い経営基盤を

freee×kintone連携パッケージは、受託開発企業にとって必須の「案件別管理会計」を、手作業なしで実現します。煩雑な開発費の会計処理を自動化し、経営の透明性を高めることで、月次決算の早期化とIPOに強い内部統制の仕組み構築を可能にします。

御社のシステムを「費用」から「成長を支える資産」へと変えるため、ぜひ専門家にご相談ください。