月次処理時間を70%削減!IT・人材サービスH社が実現した「脱Access」とkintoneによる業務刷新
ITソリューション事業と人材サービス事業を展開するH社様(従業員数:147名)は、Accessで構築した内製ツールが老朽化し、動作不安定でメンテナンスが困難な状況に直面していました。特に、請求書作成から会計連携までの手作業が多く、業務効率化が急務となっていました。
今回は、月次処理を50~70%短縮し、老朽化したAccessシステムからkintoneへの刷新により業務効率化を実現したH社様の導入事例について、お話を伺いました。
ご紹介
H社様
ITソリューション事業と人材サービス事業を展開。従業員数147名で、老朽化したAccessシステムからkintoneへの刷新により業務効率化を推進。
【課題】導入前の悩み:老朽化したシステムと手作業に忙殺される日々
Accessシステムの老朽化とメンテナンス困難
H社様では、請求書作成にAccessで構築した内製ツール(業務DB)を使用していましたが、開発者が退職したため、メンテナンスが困難な状況になっていました。
「Accessのサポート期間も終了し、挙動不良も頻発していました。でも、修正できる人がいなくて、本当に困っていました」と、当時の状況を振り返ります。
具体的な課題は以下の通りでした:
- システムの老朽化: Accessで構築した内製ツールが動作不安定
- メンテナンス困難: 開発者が退職し、修正や機能追加ができない
- 手作業の多さ: 請求書を紙で受け取り、業務DBへ手入力で当月の売上・外注費の一覧を作成
- 会計連携の非効率性: 売上・外注費の一覧から手入力で勘定奉行へ仕訳入力
- データ管理の危険性: 帳票データがローカル保存で、セキュリティ・BCPの観点で危険性が高い
- 出社の必要性: 固定PCでの作業のため、リモートワークができない
「毎月の締め作業で、請求書を紙で受け取って、それを業務DBに入力し、さらに勘定奉行にも手入力で仕訳を登録する…。この作業だけで本当に時間がかかっていました」と、当時の苦労を語ります。
ITソリューション部の課題
ITソリューション部では、以下のような課題も抱えていました:
- 稼働時間、交通費、携帯待機料金の手動転記
- 交通費税抜き金額や超過控除、携帯待機料金の手動計算
- インボイス対応により、複数人での合算で消費税を出す方式になったことで、請求金額と個別金額に誤差が出る管理の複雑化
- 紙面上での承認
- 検収通知書へ会社印を判子にて押印→PDF化
- 事前請求と差分請求の2回登録分を出力
「インボイス対応で、請求の計算がさらに複雑になりました。手作業で計算していると、ミスも出やすいし、確認作業も大変でした」と、業務の複雑さを説明します。
【転機】なぜkintoneを選んだのか?
柔軟性と既存システム連携が決め手
多くのツールを検討する中で、kintoneを選んだ理由について、以下のように説明します。
「まず、自分たちでカスタマイズできる柔軟性が魅力的でした。Accessのように属人化せず、複数の担当者で運用できる点が大きかったです」
さらに、既存の勘定奉行との連携が可能な点も重要な決め手となりました。
導入に対する不安については、「最初は本当にうまくいくのか不安でした。でも、導入計画を一緒に立てていただき、まずは請求書管理から着手し、その後会計連携、ITソリューション部の業務改善と順を追って機能を追加していく方針で進められたので安心できました」と、導入プロセスへの信頼を語ります。
複数の契約条件に対応できる柔軟性
「私たちの案件は、時間幅だけでなく、金額固定、日割り計算など、様々な契約条件があります。kintoneなら、これらの多様な契約条件に対応できる点も魅力的でした」と、柔軟性の価値を強調します。
【効果】導入後の劇的ビフォーアフター
月次処理を50~70%短縮!手作業を大幅削減
kintone統合システムの導入により、劇的な変化が生まれました。
定量的効果
- 月次処理時間: 50~70%短縮
- 手入力作業: マクロ・手修正の撤廃
- データ品質向上: 入力ミスの削減
- モバイル対応: 外出先からの業務処理が可能に
「以前は、毎月の締め作業で残業が当たり前でした。でも今は、システムが自動で集計してくれるので、確認するだけです。本当に楽になりました」と、業務効率化の実感を語ります。
定性的効果
- 請求書作成の自動化: 複数テンプレート対応(弊社フォーマット・顧客フォーマット)により、柔軟な請求書作成が可能に
- 会計連携の自動化: CSV出力により、勘定奉行への取り込みが容易に
- 契約条件の柔軟対応: 時間幅、金額固定、日割り計算など、多様な契約条件に対応
- 請求書分割作成: 基本分と精算分を別々に作成可能
- データの一元管理: クラウドベースでの安全なデータ管理とリアルタイムでの情報共有
「もう以前のやり方には戻れません。データが一箇所に集約されているので、必要な情報をすぐに見つけられますし、請求書の作成もボタン一つでできるようになりました」と、システム導入の価値を強調します。
ITソリューション部の改善
ITソリューション部では、以下のような改善も実現しました:
- 稼働時間、交通費、携帯待機料金の自動計算
- インボイス対応による消費税管理の改善
- 所属(SSや開発等)や顧客、BP(検収)毎の一覧作成
- 原価、予算、実績データの自動作成
「インボイス対応も、システムが自動で計算してくれるので、ミスがなくなりました。確認作業も大幅に減り、本当に助かっています」と、改善の実感を語ります。
構築したシステムの全体像:6つのアプリで業務を一気通貫で自動化
H社様では、老朽化したAccessシステムからkintoneへの刷新により、月次処理の大幅な短縮を実現しました。システムは6つのアプリで構成され、JavaScriptカスタマイズにより高度な自動化を実現しています。
システム構成:6つのアプリが連携する統合システム
1. 顧客管理アプリ
- 1顧客1レコードとして基本情報・振込先を一元管理
- 顧客名の重複チェック機能により、同一顧客の重複登録を防止
- 案件作成時の起点となるアプリ
2. 案件管理アプリ(システム中核)
- 1作業者・1契約期間あたり1案件として管理
- 請求・収支・勤怠を統合制御する中核アプリ
- JavaScriptカスタマイズにより、請求金額計算・精算ルール適用・内訳生成を自動化
3. 勤怠表管理アプリ
- 1人1日単位での勤怠情報を管理
- 客先勤怠データのCSVインポート処理
- 案件別稼働時間を正確に把握し、案件管理アプリへ自動集計
4. 請求書管理アプリ
- 1案件1請求書として管理
- 案件管理アプリから計算済みデータを受信し、最終的な請求書を作成
- 勘定奉行用CSVファイルの自動出力機能
5. メンバー管理アプリ
- 従業員・業務委託者の情報を統一管理
- jingerとの連携により、人事情報の整合性を確保
- 人件費単価の自動反映機能
6. 契約管理アプリ
- 契約書PDFとステータスを管理
- 契約終了日の1ヶ月前自動アラート機能
- 契約更新の見落としを防止
JavaScriptカスタマイズによる高度な自動化機能
請求書自動計算機能
- 稼働時間×単価による請求金額の自動計算
- 交通費、携帯待機料金の自動集計
- インボイス対応の消費税計算(個別・合算対応)
- 事前請求と差分請求の自動分離処理
- 精算ルール(上下割、中間割)の適用処理
データ連携機能
- 客先勤怠データのCSVインポート処理
- 勘定奉行用CSVファイルの自動出力
- 月次売上・外注費一覧の自動生成
- 既存システム(jinger、KOT)とのデータ連携
帳票生成機能
- 請求書PDFの自動生成(複数テンプレート対応)
- 検収通知書の自動生成
- 派遣事業報告書の自動生成
- メール送付機能の自動化
アプリ間連携の仕組み
顧客管理 → 案件管理連携
- ルックアップフィールドにより、顧客情報を自動取得
- 案件名の自動生成(顧客名_作業者名_開始日形式)
- 重複入力の防止と作業効率の向上
案件管理 → 請求書管理連携
- 案件管理アプリ内で請求期間設定・勤怠データ集計・請求金額計算
- 「請求書作成」ボタンで計算済みデータを請求書管理アプリへ自動送信
- 受信データの確認・微調整機能
勤怠表管理 → 案件管理連携
- 勤怠表管理アプリから対象期間のデータを自動取得・集計
- 作業者・案件ID・期間での絞り込み集計
- 稼働時間の自動集計と案件レコードへの反映
メンバー管理 → 案件管理連携
- 作業者選択時に人件費単価を自動反映
- 雇用形態・稼働状況の自動取得
- 収支計算(請求金額-人件費)の自動化
H社様特有の業務フロー:事前請求と差分請求の自動処理
事前請求と差分請求の処理フロー
- 前月請求: 基本額(固定部分)の請求書作成・発行
- 当月精算: 実際の稼働時間データと基本額の差分計算
- 超過控除処理: 上下限時間に基づく超過・控除の自動計算
- 経費精算: 交通費・携帯待機料金の精算処理
- 差分請求: 精算分(変動部分)の請求書作成・発行
「以前は、事前請求と差分請求を手作業で管理していましたが、今はシステムが自動で分離処理してくれるので、ミスがなくなりました。2回分の請求書を自動で出力できるので、本当に助かっています」と、業務フローの改善を語ります。
インボイス対応の特殊処理
インボイス対応の消費税計算
- 個別計算: 各メンバーの消費税を個別に計算
- 合算処理: 複数人分をまとめて消費税を算出(インボイス制度対応)
- 誤差管理: 個別計算と合算計算の差額を自動検知・記録
- 調整処理: 誤差発生時の管理・調整機能
「インボイス対応で、請求の計算がさらに複雑になりましたが、システムが自動で計算してくれるので、ミスがなくなりました。個別計算と合算計算の誤差も自動で管理してくれるので、確認作業も大幅に減りました」と、インボイス対応の改善を説明します。
外部システム連携の詳細
勘定奉行連携(CSV連携)
- 請求データのCSV自動出力(勘定奉行用フォーマット)
- 月次売上・外注費一覧の自動生成
- 仕訳データの自動作成
- 手入力作業を完全に解消
既存システム連携
- jinger連携: 勤怠データ・従業員マスタの同期
- KOT連携: 勤怠データインポート
- 給与奉行連携: 給与データ連携(将来拡張予定)
「既存システムとの連携により、データの二重入力がなくなりました。jingerやKOTのデータを自動で取り込めるので、手作業が大幅に削減されました」と、外部システム連携の効果を語ります。
請求書作成機能の詳細
- 複数テンプレート対応: 自社フォーマットと顧客フォーマットの両方に対応し、柔軟な請求書作成が可能に。テンプレートの切り替えも簡単
- 請求書の自動生成: 案件情報から請求書を自動生成し、手入力作業を大幅に削減。PDF出力もワンクリックで可能
- 請求書分割作成: 基本分と精算分を別々に作成可能。事前請求と差分請求の2回登録分を自動で出力
- 請求書番号の自動採番: 請求書番号を自動採番し、重複や漏れを防止
- 内訳テーブルの自動生成: 項目・時間・金額・備考を自動で生成
契約条件管理機能の詳細
- 多様な契約条件への対応: 時間幅、金額固定、日割り計算など、様々な契約条件に対応。契約条件に応じた自動計算機能を実装
- 契約情報の一元管理: 契約内容、契約期間、更新情報などを一元管理し、契約管理を効率化
- 契約更新のアラート機能: 契約更新時期を自動でアラートし、更新漏れを防止
- 継続案件管理: 月次継続案件の期間・条件をテーブル形式で管理
会計連携機能の詳細
- CSV出力による勘定奉行連携: kintoneのデータをCSV形式で出力し、勘定奉行への取り込みを容易に。手入力作業を完全に解消
- 仕訳データの自動生成: 請求データから仕訳データを自動生成し、会計処理を効率化
- データ検証機能: CSV出力前にデータの整合性を検証し、エラーを事前に防止
- 月次集計データの自動出力: 当月の売上・外注費一覧を自動出力
ITソリューション部向け機能の詳細
- 稼働時間・交通費・携帯待機料金の自動計算: 入力されたデータから自動的に計算し、手動計算の手間を削減
- インボイス対応による消費税管理: 複数人での合算で消費税を出す方式に対応し、請求金額と個別金額の誤差を自動で調整
- 所属・顧客・BP毎の一覧作成: SSや開発等の所属、顧客、BP(検収)毎に一覧を作成し、管理を効率化
- 原価・予算・実績データの自動作成: 原価、予算、実績データを自動で作成し、予実管理を支援
- 検収通知書の自動生成: 検収通知書を自動生成し、会社印の押印からPDF化まで自動化
データ管理機能の詳細
- クラウドベースでの安全なデータ管理: データをクラウド上で管理し、セキュリティとBCPの観点から安全性を確保
- リアルタイムでの情報共有: データをリアルタイムで共有し、チーム全体で最新情報を把握
- モバイル対応: スマートフォンやタブレットからもアクセス可能で、外出先からの業務処理が可能に
- 権限管理機能: 役割に応じた権限管理により、データの安全性を確保
- 修正履歴管理: すべての修正操作の履歴保持により、監査対応も可能
「これらの機能により、月次処理時間が50~70%短縮され、手作業が大幅に削減されました。特に、6つのアプリが連携することで、データの二重入力がなくなり、請求書の自動生成とCSV出力による勘定奉行連携により、手入力作業が完全に解消されました。また、JavaScriptカスタマイズによる高度な自動化により、事前請求と差分請求の処理やインボイス対応の消費税計算も自動化され、計算ミスがなくなり、確認作業も大幅に減りました。クラウドベースでのデータ管理により、リモートワークも可能になり、業務の柔軟性が向上しました」と、構築したシステムの価値を説明します。
【展望】今後の目標とメッセージ
さらなる業務効率化と経営の可視化を目指して
今後の展望について、以下のように語ります。
「現在は基本的な請求・会計連携ができていますが、今後は案件ごとの利益率管理や入金管理の機能拡張も検討しています。また、jinjerやKOTとの連携も強化して、さらに業務効率化を進めたいですね」
さらに、「データが一元管理されているので、経営分析も容易になりました。今後は、このデータを活用して、より戦略的な経営判断ができるようになりたいです」と、経営への貢献を期待します。
同じ悩みを抱える企業へのメッセージ
「老朽化したシステムや手作業に悩んでいる企業の皆さんには、ぜひ一度検討していただきたいです。最初は不安もあると思いますが、段階的に進めていくことで、必ず効果を実感できるはずです。私たちも、月次処理が50~70%短縮できました。この差は本当に大きいです」
そして、「はてなベースさんのサポートが本当に丁寧で、私たちの業務を理解して、最適なソリューションを提案してくれました。同じような悩みを抱えている企業の皆さんも、きっと同じように満足していただけると思います」と、支援への感謝を述べます。
老朽化したシステムの刷新でお悩みの方は、はてなベースに相談しませんか?
はてなベースは、老朽化したAccessシステムからkintoneへの刷新を通じて、月次処理の短縮と手作業の削減を実現します。
「老朽化したシステムでメンテナンスが困難」「手作業が多く、業務効率化が急務」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度弊社にご相談ください。
