【士業向け】freee×kintone連携で「高利益体質」を実現するDX戦略 | はてなベース株式会社

【士業向け】freee×kintone連携で「高利益体質」を実現するDX戦略

士業事務所(税理士・会計士法人など)では、「人件費の割合が多い」というビジネス特性上、業務効率化がそのまま「高利益体質」に直結します。しかし、実際は「会計ソフトと実績管理の数値ズレ」「繁忙期の業務負荷集中」「クライアント対応の質担保の難しさ」といった事業成長へのボトルネックを抱えがちです。
freeeとkintoneの連携パッケージは、これらの課題を解決し、人件費の割合が多い士業だからこそ実現できる「高利益」体質を実現します 。


1. 士業事務所が抱える3つの事業成長ボトルネック

従来の士業事務所のシステム構成は、顧客管理、売上管理、請求書管理がそれぞれ独立したシートやフォルダで管理され、情報が分散していました。

  • 会計ソフトと実績管理の数値ズレ:案件管理や請求データが会計ソフトと連携されておらず、手作業による入力や確認が頻繁に発生します。この「ズレ」が、正確な経営状況の把握や請求業務に支障をきたします。
  • 繁忙期の業務負荷集中:確定申告や決算期に業務が集中し、職員の長時間労働が常態化しています。これにより疲弊した職員はミスを起こしやすくなり、顧客満足度の低下にもつながりかねません。
  • クライアント対応の質の担保の難しさ:人件費が高い労働環境の課題から、人材の定着率が低くなりがちです。十分な知識を持つスタッフが不足すると、顧客からの多様な相談に十分な対応ができず、サービスの質を保つのが難しくなります。また、顧客との対話がLINE WORKSなどのツールで属人化しがちです。
【士業向け】freee×kintoneパッケージの構築前システム構成図(課題の構造)

2. kintone中心のシステム構築による解決策

kintoneを導入し、顧客対応から案件の進捗、請求、会計までを一元管理するシステムを構築することで、上記のボトルネックを解消します。

2-1. 構築後のシステム構成図(士業向け)

構築後のシステムでは、kintoneがお問合せ管理、顧客管理、案件管理、請求書管理、申告管理など、士業の専門業務に合わせたアプリ群の中心となり、freee会計、freee人事労務、e-tax、RPAとAPIで連携します。

【士業向け】freee×kintoneパッケージの構築後システム構成図

2-2. 連携が実現する4つの効果

  • 顧客対応の迅速化と案件化漏れの防止:HPやメール、顧客チャット(LINE WORKSなど)からの問い合わせをkintoneに一元化し、担当者へ通知します。これにより、初期対応の遅れや見落としをなくし、迅速で確実な顧客対応を実現します。
  • RPA活用による各種業務の自動化:RPAによる連携で、e-taxなどの申請結果の取得とkintoneへの連携を自動化。職員を単純作業から解放し、付加価値の高いコンサルティング業務へ集中できる環境を構築します。
  • バックオフィス業務のシームレスな連携:kintoneの情報をfreeeに連携し、請求書作成に自動反映させます。会計仕訳や給与計算の手入力を撲滅し、月次決算の早期化と管理部門の業務負荷を大幅に削減します。
  • 事務所全体の情報一元化と経営の可視化:顧客情報、案件の進捗、契約、請求・入金状況、採算まで、散在するあらゆる情報をkintoneに集約します。リアルタイムに経営状況を可視化し、データに基づいた的確な意思決定をサポートします。

3. データに基づいた経営判断:拠点別収支とKPIの可視化

freeeとkintoneから統合されたデータは、BIツール(Looker Studio)に連携され、事務所経営に必要なKPIを可視化します。これにより、属人的な判断を排し、戦略的な意思決定で収益効率の最大化を図ります。

3-1. 事務所全体・拠点別KPIレポート

拠点展開している税理士法人の場合、拠点ごとの売上、利益、成約状況を可視化することで、地域特性に応じた戦略とリソースの最適配分を実現できます。

税理士法人業種向けBIレポート:拠点別売上高と利益、成約状況
  • 拠点別売上高・利益:拠点ごとの売上高、利益、利益率を明確に可視化し、全社の事業ポートフォリオを健全に管理します  。
  • 拠点別成約状況:拠点ごとの成約件数や進捗状況を可視化し、収益貢献度の低い拠点や営業プロセスのボトルネックを特定します 。

3-2. 共通KPI:予算達成と営業状況の可視化

全業界共通で、予算達成状況や営業活動の効率を可視化できます。

全業界共通BIレポート:月別予算計画と営業状況ファネル

  • 月別予算計画 / 予算達成状況:月ごとの売上予算と実績、達成率を一覧で確認。経営層は、この情報をもとに採用の前倒しや追加プロモーションといった戦略的なリソース配分を迅速に行えます。
  • 営業状況ファネル:商談化から受注までの各フェーズの推移(コンバージョン率)を可視化。ファネルのボトルネック(例:「見積提示済」からの移行率の低さ)を特定し、営業戦略の改善に役立てます。
  • リード〜契約締結までの日数:営業サイクルの長さを把握し、契約プロセスのどこに時間がかかっているかを特定することで、効率化の余地を探ります 。

4. まとめ:人件費率の高い士業こそDXが必須

freee×kintone連携パッケージは、士業事務所にとって人件費が高いというビジネスモデル上の課題を、「業務の自動化」と「高精度なデータ経営」という両面から解決します。煩雑なルーティンワークをRPAやAPIで自動化し、職員が付加価値の高い専門業務に集中できる環境を構築することが、高利益体質への最短ルートです。

特に、IT導入補助金(インボイス枠)を活用することで、導入支援費用を抑えることが可能です。ぜひ、貴事務所の成長を加速させるDX戦略について、専門家にご相談ください  。