「日々の経理業務、気づけば時間がかかっていて本業に集中できない…」
「経理は避けて通れないけれど、できれば効率化したい…」
もし、あなたがそう感じているなら、それは非常にもったいないことかもしれません。freee会計の強力な機能「**自動で経理**」を使いこなせば、経理にかかる時間を大幅に削減し、事業の成長により多くの時間を費やせるようになります。
今回は、**従業員10名程度の同族会社を経営されている小規模事業者の方**に向けて、freee会計の「自動で経理」機能を徹底解説します。連携設定から自動登録ルールの活用まで、具体的な方法を分かりやすくご紹介します。
「自動で経理」で何が変わる?経理業務の劇的な効率化
「自動で経理」は、銀行口座やクレジットカードの入出金データをfreee会計に自動で取り込み、そのデータをもとにAIが最適な勘定科目を推測してくれる機能です。これにより、これまで手入力で行っていた仕訳作業が劇的に効率化されます。
導入メリット
- **入力ミスの削減:** 手入力によるミスが減り、正確な帳簿作成に繋がります。
- **経理時間の短縮:** 毎日の入力作業が不要になり、時間を大幅に節約できます。
- **リアルタイムな経営状況の把握:** 入出金データが自動で反映されるため、常に最新の経営状況を把握できます。
これは、日々の記帳業務に追われがちな小規模事業者にとって、まさに福音とも言える機能です。
「自動で経理」を使いこなす第一歩:連携設定
「自動で経理」を始めるには、まず金融機関の口座やクレジットカードとの連携設定が必要です。
1. 銀行口座の連携
お使いの銀行口座(普通預金、当座預金など)とfreee会計を連携させます。
設定方法
- freee会計のメニューから「**口座**」→「**口座を登録**」を選択し、連携したい銀行名を選びます。その後、インターネットバンキングのIDとパスワードを入力して認証すれば完了です。
**ポイント:** 法人のメインバンクはもちろん、事業用のサブ口座や、インターネット専業銀行の口座なども連携しておくと、取りこぼしなく管理できます。
2. クレジットカードの連携
事業用のクレジットカードも忘れずに連携しましょう。
設定方法
- 銀行口座と同様に、「**口座**」→「**口座を登録**」から連携したいクレジットカード会社を選び、ウェブサービスのIDとパスワードを入力して認証します。
**ポイント:** 社員が利用する法人カードも連携しておけば、経費精算の手間も省けます。
3. その他サービスとの連携
最近では、POSレジやECサイト、決済サービスなど、様々な外部サービスとfreee会計を連携できます。これにより、売上データなども自動で取り込めるようになり、さらに効率化が進みます。
- 例: Square、STORES、Amazonなど
自動仕訳をさらに賢く!
自動登録ルールの作成と活用
連携設定が完了すると、自動で入出金データが取り込まれます。しかし、AIの推測だけでは完璧ではありません。ここで力を発揮するのが「**自動登録ルール**」です。
自動登録ルールとは、「〇〇というキーワードが含まれる取引は△△勘定にする」といった、自動で仕訳を行うためのルールを自分で設定する機能です。一度設定すれば、同じような取引があった際に自動で仕訳が適用されるため、手作業での修正が不要になります。
自動登録ルールの作成手順
- **「自動で経理」画面を開く:** freee会計のトップ画面から「自動で経理」をクリックします。
- **取引を選択:** 自動で取り込まれた入出金データの中から、ルールを設定したい取引を選びます。
- **自動登録ルールを作成:** 選択した取引の詳細画面で「自動登録ルールを作成」をクリックします。
- **条件と処理を設定:**
- **条件:** どのような取引にこのルールを適用するかを設定します。「摘要に〇〇が含まれる」「金額が〇〇以上」など、詳細な条件を設定できます。
- **処理:** その条件に合致した場合に、どのような勘定科目を適用するか、品目、部門、税区分などを設定します。
- **保存:** 設定内容を確認して保存します。
自動登録ルールの具体例
条件(例) | 処理(例) |
---|---|
摘要に「電気代」が含まれる | 勘定科目:水道光熱費、税区分:課税仕入 |
摘要に「交通費」が含まれる | 勘定科目:旅費交通費、税区分:課税仕入 |
入金元が「〇〇銀行」で「家賃」と記載 | 勘定科目:売上高(事業用不動産の家賃収入の場合)、税区分:課税売上 |
出金先が「〇〇弁当」と記載 | 勘定科目:会議費、税区分:課税仕入 |
自動登録ルール活用のポイント
- **定期的・継続的な取引から設定する:** 毎月発生する家賃や光熱費、消耗品費など、頻繁に発生する取引からルールを設定すると効果を実感しやすいです。
- **具体的なキーワードを設定する:** 「消耗品」だけでなく、「〇〇文具」など具体的な店舗名やサービス名で設定すると、より正確に仕訳されます。
- **例外は手動で修正・学習させる:** AIやルールで処理しきれない例外的な取引は、手動で修正します。freee会計は学習機能も持っているので、使えば使うほど賢くなります。
- **部門やプロジェクトを設定する:** 複数の事業を展開している場合や、プロジェクトごとに費用を管理したい場合は、自動登録ルールに部門やプロジェクトを設定することで、より詳細な収支管理が可能になります。
監修:はてなベース税理士事務所からのアドバイス
「自動で経理」機能は、小規模事業者にとって非常に強力なツールですが、その効果を最大限に引き出すためには、適切な設定と運用が不可欠です。
特に、税務上の適切な勘定科目設定や、消費税の課税区分などは、専門的な知識が必要となる場面も少なくありません。誤った仕訳は、税務調査で指摘を受けるリスクだけでなく、正確な経営状況を把握できなくなる原因にもなります。
国税庁のウェブサイトでは、会計処理や税務に関する基本的な情報が提供されていますが、個別の事業状況に合わせた最適な判断は難しいと感じることもあるでしょう。
私たち**はてなベース税理士事務所**は、freee会計の導入支援から日々の運用サポートまで、お客様の事業に寄り添ったきめ細やかなサポートを提供しています。freee会計に精通した税理士はもちろん、経験豊富なメンバーがチーム全体で連携し、お客様の経理・会計業務をサポートいたします。「自動で経理」機能の活用方法はもちろん、お客様の事業内容に合わせた最適な自動登録ルールのご提案、さらには経営相談まで幅広く対応可能です。
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