「Geminiって結局いくらかかるの?」——調べ始めると、無料版、Google AIの個人プラン、Workspaceに含まれるGemini、開発者向けのAPI…と入口が多すぎて混乱する。本記事は、2026年5月時点の公式価格をもとに、Geminiの料金を「個人向け・ビジネス(Workspace)向け・開発者向け」の3層に整理し、自分はどれを選べばよいかを一気に分かるようにまとめる。
先に結論。①個人なら多くの人は無料版か、月1,200円のAI Plus/月2,900円のAI Proで十分。②すでにGoogle Workspaceを有料契約している企業は、Geminiが追加料金なしで使える(後述)。③開発者・コーディング用途は API と Gemini CLI で別体系。
Geminiの料金は「3つの入口」で考える
- 個人向け(Google AIプラン):無料 / AI Plus / AI Pro / AI Ultra。Geminiアプリや画像・動画生成を使いたい個人向け
- ビジネス向け(Google Workspace):会社でWorkspaceを契約していれば、Geminiは追加料金なしで同梱。プラン階層で使える範囲が変わる
- 開発者向け(Gemini API・コーディングエージェント):従量課金のAPIと、ターミナルで動く Gemini CLI など。アプリ開発・自動化用
個人向けプラン(Google AIプラン)の料金一覧
個人でGeminiを使う場合は、Googleストレージとセットの「Google AIプラン」を選ぶ。2026年5月時点の日本円の月額は以下のとおり(いずれも公式ページの表示価格)。
| プラン | 月額 | ストレージ | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 無料(Free) | 0円 | 15GB(Google標準) | Geminiアプリの基本利用。モデルや生成回数に制限 |
| Google AI Plus | 1,200円 | 200GB | Geminiの利用上限2倍。画像・音楽・動画生成に多めにアクセス |
| Google AI Pro | 2,900円 | 5TB | 上限4倍+Proモデル。Deep Research拡大。YouTube Premium Lite同梱 |
| Google AI Ultra 5x | 14,500円 | 20TB | Pro比5倍。Deep Think・Gemini Agent等に上位アクセス |
| Google AI Ultra 20x | 32,000円 | 30TB | Pro比20倍。最上位。早期機能アクセス |

どのプランでも、最新の Gemini 3.1 Pro や、画像生成の Nano Banana Pro、音楽生成の Lyria 3、動画生成、研究支援の Deep Research、NotebookLM などが使えるが、プランが上がるほど「使える回数・上限」が増えるという設計だ。Ultraに付く「$10〜$100分のGoogle Cloudクレジット」など開発者向け特典も段階的に手厚くなる。
無料版で「できること・できないこと」
無料版でも、Geminiアプリでの対話、ある程度の画像生成、基本的な文章作成は十分に試せる。一方で、最新Proモデルや高度な推論(Deep Think)、Deep Researchの回数、動画・音楽生成の上限などは有料プランで大きく開放される。「まず無料で触ってみて、上限に当たったらAI Plus(1,200円)へ」という入り方が現実的だ。
用途別・どのプランを選ぶべきか
- まず試したい/たまに使う:無料版で十分
- 日常的に文章・画像生成を使う個人:AI Plus(1,200円)。コスパが良い入門枠
- 仕事でガッツリ使う・Deep Researchや高品質生成を多用:AI Pro(2,900円)。YouTube Premium Liteも付く
- 動画制作・大量生成・最先端を常用するクリエイター/開発者:AI Ultra(14,500円〜)
- 会社で使う:個人プランを各自で契約する前に、まずWorkspace契約を確認(次章)
【重要】Google Workspaceを使っているなら、Geminiは追加料金なし
会社で有料のGoogle Workspaceを契約しているなら、Geminiはすでに使える可能性が高い。 Googleは2025年1月に「Gemini for Workspace」のアドオン課金を廃止し、Geminiを各Workspaceプランに追加料金なしで同梱した(同時に基本料金を約17〜22%値上げ)。個人プランを別途契約する前に、自社のWorkspaceで何が使えるかを必ず確認したい。
ただし、Workspaceのプラン階層によって使えるGeminiの範囲が変わる点に注意。
| Workspaceプラン | Geminiの使える範囲 |
|---|---|
| Business Starter | Gmail内のGeminiと、Geminiアプリの限定利用(1日あたりのプロンプト数に上限) |
| Business Standard 以上 | Docs・Sheets・Slides・Meet・Drive など全アプリでGemini。Google AI Pro 相当のアクセス |
かつてGemini Businessアドオンを付けると1人あたり月32ドル規模だった構成が、現在はBusiness Standardの料金(米国で月14ドル規模)に同梱される形になった。「Workspaceを使っている社員は、実質的に追加コストなしでGeminiを業務利用できる」——これが2026年の前提だ。
開発・コーディング用途:Gemini API と「Claude Code相当」のエージェント
アプリ開発や業務自動化でGeminiを組み込む場合は、ここまでの個人プランとは別体系になる。大きく「API(従量課金)」と「コーディングエージェント」の2系統がある。
Gemini API(従量課金)
自社サービスやスクリプトにGeminiを組み込むなら Gemini API を使う。料金は使ったトークン量に応じた従量課金で、Google AI Studio から無料枠で試し始められる。モデル(Flash/Pro等)や入出力トークンで単価が変わるため、正確な単価は必ず公式の料金ページで最新を確認すること。
Gemini CLI・Code Assist(Codex / Claude Code に相当するコーディングエージェント)
ターミナルやエディタ上でAIにコードを書かせる「コーディングエージェント」では、Googleは Gemini CLI(ターミナル型)と Gemini Code Assist(エディタ内アシスタント)、非同期エージェントの Jules、エージェント型開発基盤の Antigravity を展開している。位置づけとしては、他社の Claude Code や Codex に相当する領域だ。
- Gemini CLI:ターミナルで動く対話型コーディングエージェント。無料枠が大きく、個人向けに 毎分60回・1日1,000回 まで(最上位モデルは毎分5回・1日50回など制限あり)
- Gemini Code Assist:VS Code等のエディタ内で補完・生成。個人は無料版、企業はStandard/Enterprise(有料)
- Jules:リポジトリに接続し、課題対応やPR作成を非同期でこなすエージェント
- Antigravity:複数のコーディングエージェントを束ねる「エージェント型開発基盤」。Antigravity CLI も提供
2026年6月18日の重要な変更:Gemini Code Assist の IDE拡張と Gemini CLI は、「Code Assist 個人版・Google AI Pro・Google AI Ultra」枠での提供を2026年6月18日に終了し、Googleはこれらを Antigravity(マルチエージェント基盤)に統合する。これからコーディングエージェントを選ぶなら、Antigravityへの移行を前提に検討したい。
Workspaceアカウントと個人アカウントで「使えるか」が変わる
ここが見落とされやすい。無料のGemini Code Assist 個人版は、Google Workspace(およびCloud Identity)に紐づくアカウントでは使えない。個人版を使うには個人のGoogleアカウントでサインインする必要がある。逆に、会社のWorkspaceアカウントでコーディング支援を使いたい場合は、有料の Standard / Enterprise(Google Cloud経由・IT管理者がライセンス付与)が必要になる(30日の無料トライアルあり)。「Workspaceだから何でも無料で使える」わけではなく、コーディングエージェントは業務版=有料という逆転がある点に注意したい。
料金で損しないための注意点
- 会社契約を先に確認:Workspace利用者が個人プランを重複契約しないこと。まず管理者に「うちのプランでGeminiはどこまで使えるか」を確認する
- 上限で選ぶ:個人プランは機能の有無より「使える回数・上限」の差。自分の使用量で必要な段を選ぶ
- 価格は変動する:プラン構成・料金は改定されることがある。契約前に必ず公式の最新表示を確認する
- コーディング用途は2026年6月の移行に注意:Gemini CLI/Code Assistの提供形態が変わるため、Antigravityを前提に
はてなベースの見解——「契約の棚卸し」で無駄が消える
実務でよくあるのが、会社でWorkspaceを契約しているのに、社員が個人でAIプランやChatGPTを別契約していて、コストも管理も二重になっているケースだ。Geminiは2026年現在「Workspaceに同梱」が前提になったため、まずはいま何を契約していて、何が無料で使えるのかを棚卸しするだけで、無駄な支出と情報の分散を一気に減らせる。そのうえで、足りない部分(高度な生成、コーディングエージェント、API連携)を業務に合わせて足していくのが、回り道のない進め方だ。
「AIツールが部署ごとにバラバラで、コストも管理も把握できていない」「Workspaceは入れたが、Geminiを業務にどう組み込めばいいか分からない」——はてなベースは、お客様の業務を実際に見ながら、ツールの棚卸しから業務フローへの組み込み、最大効率に向けた試行錯誤までをDX支援として伴走します。