2026.04.25
AI

Google製 DESIGN.mdを実践してみた|AIが生成するUIのBefore/Afterを検証

はてな編集部
2026.04.25
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ファイル1つ置くだけで、AIの出力がここまで変わる

3パターンのUI生成で検証 / Claude Code (Opus 4.6) 使用 / 失敗事例も公開

この記事でわかること

GoogleがオープンソースにしたDESIGN.mdを、はてなベース株式会社のブランドカラーで実際に作成し、Claude Code(Opus 4.6モデル、2026年4月版)でUI生成を行いました。ダッシュボード・お問い合わせフォーム・料金表の3パターンについて、DESIGN.mdなし/ありのBefore/Afterをスクリーンショット付きで比較します。うまくいかなかった点も正直に共有します。

検証環境と方法

検証環境
AIツールClaude Code(Opus 4.6モデル、2026年4月版)
OSmacOS Sequoia
検証日2026年4月24日
DESIGN.mdはてなベース株式会社のブランドカラーで自作(後述)

検証方法

同じプロンプトを使って、DESIGN.mdのなし/ありでそれぞれUIを生成させました。生成されたHTMLをPlaywrightでスクリーンショットし、視覚的な差異を比較しています。

検証した3パターンは以下の通りです。

  1. ダッシュボード — KPIカード3枚 + プロジェクト一覧テーブル
  2. お問い合わせフォーム — 入力フォーム + 送信ボタン
  3. 料金テーブル — 3プラン比較カード

はてなベース用のDESIGN.mdを作成

はてなベースの既存Webサイト(hatenabase.jp)のCSSから値を抽出し、以下のDESIGN.mdを作成しました。

---
version: "alpha"
name: "Hatenabase Design System"
colors:
  primary: "#2A5772"
  on-primary: "#FFFFFF"
  background: "#F2F2F2"
  surface: "#FFFFFF"
  text-primary: "#545454"
  divider: "#E4EAEB"
  cta: "#f0b90b"
  cta-text: "#2A5772"
typography:
  heading:
    fontFamily: "Jost"
    fontWeight: 600
  body:
    fontFamily: "Zen Kaku Gothic New"
    fontSize: "16px"
rounded:
  sm: "4px"
  md: "8px"
---

## Colors
- Primary (#2A5772): ヘッダー、見出し用。背景全面には使わない
- CTA (#f0b90b): ボタンのみ。テキスト色は #2A5772
- テーブルヘッダー背景: #E4EAEB

## Do's and Don'ts
- Don't: border-radius 12px以上にしない
- Don't: グラデーションを使わない
作成のポイント

最初から完璧を目指す必要はありません。今回はカラー6色 + フォント2種 + 角丸2サイズ + Do’s/Don’ts 2項目という最小構成で始めました。この程度でも後述するように十分な効果がありました。

検証1 — ダッシュボード

プロンプト「社内プロジェクト管理ダッシュボードを作成。進行中プロジェクト数・完了タスク数・対応待ち件数のKPIカード、最近のプロジェクト一覧テーブルを含める」

Before(DESIGN.mdなし)

ダッシュボード Before — DESIGN.mdなし

DESIGN.mdなし — ヘッダーにグラデーション(blue→indigo)、border-radius 16px、強いシャドウ(0 8px 30px)、テーブルヘッダーが紫系

After(DESIGN.md適用)

ダッシュボード After — DESIGN.md適用

DESIGN.md適用 — ヘッダー#2A5772(グラデーションなし)、border-radius 8px、軽いシャドウ(0 2px 10px)、テーブルヘッダー#E4EAEB、CTAボタン#f0b90b

反映された項目
  • ヘッダーが#2A5772に変更(グラデーション排除)
  • フォントがZen Kaku Gothic New + Jostに変更
  • テーブルヘッダーが#E4EAEB、h2にborder-bottom追加
  • CTAボタンが黄色(#f0b90b)に変更
  • border-radiusが16px→8pxに縮小
  • 会社名「はてなベース株式会社」が自動挿入

検証2 — お問い合わせフォーム

プロンプト「お問い合わせフォームを作成。名前・会社名・メール・問い合わせ種別(select)・内容(textarea)・送信ボタンを含める」

Before(DESIGN.mdなし)

フォーム Before — DESIGN.mdなし

DESIGN.mdなし — 送信ボタンに紫のグラデーション、input border-radius 12px、focus時にindigo系のリング、カード角丸20px

After(DESIGN.md適用)

フォーム After — DESIGN.md適用

DESIGN.md適用 — 送信ボタンが#f0b90b、ラベルが#2A5772、input border-radius 4px、focus時に#2A5772のリング、h2にborder-bottom

フォームで特に効いた項目
  • 送信ボタンの色が紫グラデーション→黄色に変更
  • ラベルの色が汎用グレー→#2A5772(ブランドカラー)に
  • input/textareaのborder-radiusが12px→4pxに
  • focus時のハイライトがindigo→#2A5772に統一

検証3 — 料金テーブル

プロンプト「料金プランページを作成。スターター(¥9,800/月)・ビジネス(¥29,800/月・おすすめ)・エンタープライズ(要相談)の3プラン比較」

Before(DESIGN.mdなし)

料金テーブル Before — DESIGN.mdなし

DESIGN.mdなし — 価格表示が紫(#6366f1)、おすすめバッジに紫グラデーション、カード角丸20px、背景にグラデーション

After(DESIGN.md適用)

料金テーブル After — DESIGN.md適用

DESIGN.md適用 — 価格表示が#2A5772、おすすめバッジがフラット、カード角丸8px、CTAボタンが#f0b90b、背景グラデーション排除

料金テーブルで特に効いた項目
  • ページ背景のグラデーションが完全に排除(Do’s/Don’tsの「グラデーション禁止」が効いた)
  • 「おすすめ」バッジが紫グラデーション→#2A5772フラットに
  • 非推奨プランのボタンが#E4EAEB背景に(divider色を活用)
  • 見出しフォントがJostに変更

うまくいかなかった点(正直レビュー)

DESIGN.mdは万能ではありません。今回の検証で見つかった課題を正直に共有します。

課題1 — フォントが実際には反映されないケースがある

DESIGN.mdでfontFamily: “Jost”と指定しても、AIが生成するHTMLにGoogle Fontsの読み込みコード(<link href=”fonts.googleapis.com/…”>)を自動で追加するかはツール次第です。Claude Codeは今回追加してくれましたが、すべてのケースで保証されるわけではありません。フォールバック(sans-serif)が使われる可能性を考慮しておく必要があります。

課題2 — シャドウの強さは「近い値」になるが完全一致しない

DESIGN.mdで0 2px 10px rgba(0,0,0,0.05)と指定しましたが、生成結果は0 2px 10px rgba(0,0,0,.05)のようにわずかに表記が異なることがありました。視覚的にはほぼ同じですが、ピクセルパーフェクトを求める場合は注意が必要です。

課題3 — レスポンシブやアニメーションは対象外

DESIGN.mdはカラー・フォント・余白・角丸といった静的なスタイルのみを扱います。ブレークポイント、ホバーアニメーション、トランジション速度などは現時点では仕様に含まれておらず、別途プロンプトで指示する必要があります。

課題4 — 2回目の生成で微妙にブレることがある

同じDESIGN.md + 同じプロンプトでも、2回目の生成結果が1回目と完全に同一になるとは限りません。カラーやフォントは安定していましたが、paddingの値やflexboxのgap値にわずかな差異が出ることがありました。

3パターンの総合比較

チェック項目ダッシュボードフォーム料金テーブル
プライマリカラー反映
CTAボタン色
フォント(Zen Kaku Gothic New)
border-radius 8px以下
グラデーション排除
テーブルヘッダー #E4EAEB
シャドウ値の完全一致
Google Fonts自動読み込み

結論 — 主要なブランド要素(カラー・フォント・角丸・グラデーション禁止)は3パターンすべてで正しく反映されました。シャドウ値の微妙なブレがある程度で、実用上は十分な精度です。

DESIGN.mdを自社用に作るコツ

まずはカラー3色だけで始める

primary, background, text-primaryの3色だけ定義するだけでも、AIの出力品質は大幅に改善します。今回の検証でも、もっともインパクトが大きかったのはカラー指定でした。

Do’s and Don’tsが最も効く

「グラデーションを使わない」「border-radiusは8px以下」のように禁止事項を明示すると、AIが余計な装飾を追加しなくなります。今回の3パターンすべてで、Do’s/Don’tsの効果がもっとも安定していました。

既存CSSから値を抽出する

すでにWebサイトがあるなら、そのCSSからカラーコードやフォント指定を抜き出すのが最も確実です。ゼロから考える必要はありません。

テンプレートを活用する

GitHubの「awesome-design-md」には69種類、designmd.appには423種類以上のテンプレートが公開されています。自社のテイストに近いものをベースにカスタマイズするのが効率的です。

まとめ

DESIGN.mdを使った3パターンの検証で、主要なブランド要素は安定して反映されることが確認できました。一方で、シャドウ値の微妙なブレやレスポンシブ対応の限界など、現時点での制約もあります。

それでも、プロンプトに毎回カラーコードをコピペする生活が終わるだけで十分価値があります。まずはカラー3色 + Do’s/Don’ts 2項目のミニマムなDESIGN.mdから始めてみてください。

関連記事

DESIGN.mdの仕様・CLIツール・テンプレート集の詳細はこちら
DESIGN.mdとは?GoogleがオープンソースにしたAI時代のデザインシステム規格を解説

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