米国時間の 2026 年 10 月 30 日、Anthropic は Claude の個人向け上位プランの名前を変えました。月 200 ドルの「Max 20x」は「Ultra」に、月 100 ドルの「Max 5x」は「Max」になっています。発表のあと、「20 倍だと思って払ってきたのに、1 週間で見ると 10 倍だった」という声が利用者から出ています。
結論から書くと、今回の変更で 200 ドルのプランが悪くなったわけではありません。料金と 1 週間の上限は変わっていません。本人確認を済ませた Ultra の契約者は、5 時間ごとの上限がなくなりました。変わったのは名前と、この 1 点です。一方で、「20 倍」は 5 時間ごとの上限の倍率で、1 週間の上限は前から Pro の 10 倍でした。1 週間の量が 20 倍だと思って契約した人にとっては、実際の 1 週間の上限が Pro の 10 倍だったことが、今回はっきりしました。
Max 20x は Ultra に、Max 5x は Max に名前が変わりました。料金は月 200 ドルと 100 ドルのままで、今の契約者は何もしなくて構いません。本人確認を済ませた Ultra の契約者は 5 時間ごとの上限がなくなり、1 週間の上限は Pro の 10 倍のままです。旧 Max 20x の契約者で 1 週間の上限に当たっている人は使える量が増えず、5 時間ごとの上限で止められていた人は、本人確認が済めばその上限がなくなります。
この記事の要約
名前のほかに変わったのは、5 時間ごとの上限だけ
Claude の料金ページで 11 月 1 日に確かめた内容を、変更の前後で並べます。料金は月払いの米ドル建てで、使える量は Pro を 1 としたときの倍率です。
| 新しい名前(旧名) | 月額 | 5 時間ごとの上限 | 1 週間の上限 | 毎月の API クレジット |
|---|---|---|---|---|
| Pro | $20(年払いなら月 $17) | 基準 | 基準 | なし |
| Max(旧 Max 5x) | $100 | Pro の 5 倍 | Pro の 5 倍 | $100 |
| Ultra(旧 Max 20x) | $200 | 本人確認済みならなし(以前は Pro の 20 倍) | Pro の 10 倍(変更なし) | $200 |
表で変わったのは、Ultra の「5 時間ごとの上限」の欄だけです。Max は名前が短くなっただけで、中身は変わっていません。「API クレジット」は、Claude を自社のプログラムから呼び出す開発者向けの窓口()で使える毎月の利用枠です。
5 時間ごとの上限がなくなるのは、本人確認が済んだアカウントだけです。Anthropic の告知では、今の契約者の多くは発表当日に上限が外れ、対象を段階的に広げるとしています。新しいアカウントは、確認が済むまで仮の上限が残ります。不正な利用を防ぐためで、上限が外れるとメールで知らせが届きます。
「20 倍」は 5 時間ごとの上限の倍率だった
名前を変えた理由は、Claude のサブスクリプションの製品責任者である Mike Overell 氏が X で説明しています(投稿)。要点は次のとおりです。
- 2025 年 4 月にこのプランを出したとき、上限は 5 時間ごとの 1 種類だけで、それが Pro の 20 倍だったので「Max 20x」と名付けた
- あとから 1 週間ごとの上限を加えたとき、その量は Pro の 10 倍にした。5 時間ごとの上限は 20 倍のまま残した。
- 20 倍が両方の上限に当てはまると受け取った新しい利用者がいたことを認め、もっとうまく伝えられたはずだと謝っている
1 週間ごとの上限は、2025 年 8 月 28 日から Pro と Max の全プランに加わりました。当時 Anthropic は、Claude Code を一日中動かし続ける使い方や、アカウントの共有・転売を抑えるためと説明しています。Overell 氏によれば、1 週間の上限はこのときから Pro の 10 倍に設定されていました。Max 20x は 1 年以上、「5 時間で見れば Pro の 20 倍、1 週間で見れば 10 倍」というプランだったことになります。名前の「20 倍」は、5 時間ごとの上限だけを指していました。
なお、2025 年に上限を加えたときは、1 週間に使える時間の目安も示されていました。Claude Code で Sonnet 4 を使う場合、Pro は 40〜80 時間、200 ドルのプランは 240〜480 時間です。下限どうし、上限どうしを比べると約 6 倍で、10 倍より小さくなります。ただ、これは当時のモデルと使い方での目安で、量そのものを決めた数字ではありません。今回 Anthropic が示したのは「1 週間の上限は Pro の 10 倍で、変えていない」という説明です。
使える量そのものは公表されていない
料金ページに載っているのは、Pro を基準にした倍率だけです。「1 週間に何まで」のような、量そのものの数字はありません。料金ページの注記には、上限に届く速さは使うモデル、会話の長さ、読ませるファイルの大きさで変わると書かれています。
このため、同じ Ultra でも、性能の高いモデルで長い会話を続ける人は早く上限に届きます。軽いモデルで短いやり取りを繰り返す人は、上限に届くまでの時間が長くなります。料金ページには、Max と Ultra で Fable を使えるのは 1 週間の上限の半分まで、とも書かれています。どのモデルを何に使うかはモデル比較の記事に、料金の全体像は料金ガイドにまとめています。
利用者の反応は割れている
Claude の公式アカウントの告知(投稿)には、発表から 2 日ほどの間に多くの返信が付いています。批判と好意的な声の両方があります。
| 受け取り方 | 返信の内容(要約) | 投稿 |
|---|---|---|
| 批判 | 20 倍とうたっていたのに実際は 10 倍だったなら、これまでの料金の半分を返してほしい | @NonniGB |
| 批判 | 20 倍と「50% お得」という書き方で利用者をだました。補償はどうするのか。 | @briandecoded |
| 懸念 | 倍率を約束しない名前になったので、今後は使える量を変えやすくなる | @RadicDavydov |
| 好意的 | 20 倍より Ultra のほうが分かりやすい。前の名前は計算させられた。 | @yevloop |
| 好意的 | 5 時間ごとの上限に当たったことはないが、なくなるのはありがたい | @Ixel111 |
批判的な返信は、これまで 20 倍だと思って払ってきた分をどう埋め合わせるのかを問うものです。11 月 1 日の時点で、Anthropic が返金や補償について触れた発表は見当たりません。好意的な返信は、名前が実態に近づいたことと、5 時間ごとの上限がなくなったことを評価しています。懸念の返信が指摘するとおり、倍率が名前から消えたので、今後は料金ページの記載を見て判断することになります。
会社で使うなら、法人向けの Team と比べる
社員に Claude を使わせる場合は、個人向けプランを会社の経費で契約するより、法人向けの Team プランが候補になります。管理者が社員ごとに席を割り振り、追加の支払いの上限も組織全体や 1 人ごとに決められるからです。料金ページで 11 月 1 日に確かめた内容は次のとおりです。
| プラン・席 | 月額(1 人あたり) | 使える量 | 上限を超えたら |
|---|---|---|---|
| Pro(個人) | $20 | 基準 | 待つか、追加利用で続ける |
| Max(個人) | $100 | Pro の 5 倍 | 待つか、追加利用で続ける |
| Ultra(個人) | $200 | 1 週間で Pro の 10 倍。5 時間ごとの上限は本人確認済みならなし。 | 待つか、追加利用で続ける |
| Team の Standard 席 | $25(年払いなら $20) | 「Pro より多い」とだけ書かれ、倍率はない | 前払いした追加利用で続けられる |
| Team の Premium 席 | $125(年払いなら $100) | Standard 席の 5 倍 | 前払いした追加利用で続けられる |
表のとおり、Team には月 200 ドルの Ultra に当たる席がありません。使う量が特に多い人は Premium 席にして、それでも足りない分を追加利用で補う形になります。Team の追加利用は API の通常の単価で計算され、契約のオーナーが前もって購入し、組織全体や 1 人ごとに支出の上限を決められます。Team の契約には、組織で分け合える API クレジットも毎月 500 ドルまで付きます。
どのプランを選べばよいか
個人で使っている人
- Max 20x を契約していた人は、何もしなくて構いません。名前が Ultra に変わり、本人確認が済めば 5 時間ごとの上限が外れます。
- 旧 Max 20x の契約者で 1 週間の上限に当たって止まっている人は、Ultra になっても使える量は増えません。モデルを使い分けて、重い作業だけ性能の高いモデルに任せるほうが、1 週間の量を長く持たせられます。
- 5 時間ごとの上限で作業が途切れていた人は、Max から Ultra に上げる価値があります。1 週間の量は Max の 2 倍になり、本人確認が済めば 5 時間ごとの上限で止まることもなくなります。
- どのくらい使えるかは倍率でしか示されていないので、契約を変える前に、設定画面の使用状況で自分がどちらの上限に先に届いているかを確かめてください
会社で導入する人
- 社員の業務には、管理者が席と支出の上限を決められる Team を基本にしてください。個人プランを経費で契約すると、誰がどれだけ使ったかを会社で把握しにくくなります。
- 多くの社員は Standard 席で始め、上限に当たる人だけ Premium 席に移すと、全員を Premium 席にするより費用を抑えられます
- Premium 席でも足りない人には、追加利用を使います。単価は API と同じなので、月の支出の上限を必ず決めておいてください。
- 倍率の表記は今後も変わりうるので、料金ページの記載で判断し、社内の説明資料には確かめた日付を入れておくと混乱を防げます
Anthropic は今回の発表で、ほかにも準備中のものがあると予告しています。料金や上限が変わったら、公式の情報をもとにこの記事を見直します。新しいモデルの扱いについてはFable 5.5 の記事も参考にしてください。
Claude を会社に入れるところからご一緒します
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