こんにちは!はてなベース株式会社代表取締役の世戸口です。
noteで情報発信していた時期がありましたが、自社のHPもできたということで、今後はこのドメインから発信をしていきます。
普段はfreeeやkintoneの導入を中心とするバックオフィス業務の改善を行なっておりますが、「そもそもはてなベースはどんな活用してんねん」といった声をよくいただいておりました。
freeeとkintoneの話を全部すると途方も無い分量となってしまうため、本記事では一旦、freeeの活用に絞って書いていこうと思います。
「はてなベースのことだからfreeeを使って各SaaSを連携しまくっているのだろう」と予想される方もいらっしゃると思いますが、
実はそんなことなく、freee会計から吐き出す仕訳帳を綺麗に加工し、それを如何に指標やグラフとして見える化していくか、そんなところにこだわった活用をしております。
私がfreeeと出会ったのは2022年2月。前職で働いていたベンチャー企業で、飲食業の顧客50社へfreee会計やfreee人事労務を使って記帳代行をしている中で、機能の全貌を知っていきました。
2-3ヶ月という比較的短い期間で会計、人事労務、受発注、法人税申告、法定調書、確定申告というfreeeがERPとして提供するサービスを一通り触れつつ、一部MoneyForwardを使った記帳を経験できたことが、クラウド会計ソフトの機能やメリデメを俯瞰的に把握できるきっかけとなりました。
私がfreeeを選ぶ理由は、以下の理由です。
・操作していて飽きないUI
・補助科目を細かく分類できて管理会計に役立てやすい
・APIの解放レベルが高い
巷にクラウド会計ソフトはたくさんあり、どのソフトもメリットがありますが、上記3点のメリットを持っている他ソフトがなかったことから、2023年に独立してからずーーーーっと、freeeを使っております。
ちなみに、MoneyForwardについてはまだ勉強不足な点が多いため、社内で使いながら良いところは自社内の活用に取り入れていく予定です^^
まず、freeeの基本機能としてやっていることを列挙して整理していきます。
▶︎基本機能の活用
・「自動で経理」の処理を中心とする月次記帳
・経費精算
・人事労務freeeでの給与計算/年末調整
・法人税申告/消費税申告(認定アドバイザー専用の機能です)
ここからさらに、本記事の本題でもあるfreeeの発展的な活用を列挙します。
▶︎発展的な活用
・freeeの取引先マスタをkintoneの取引先マスタと自動連携
・kintone で作成した請求書情報をAPIでfreeeと連携し、自動で請求書を出力し、債権の仕訳登録をする
・アドオンを利用し、freeeの仕訳帳を24時間ごとにスプレッドシートに同期する
・同期した仕訳帳を加工し、LookerStudioでタイムリーなグラフ化を実装する
他にもSlackへの通知連携などありますが、書き出すとキリがないのでこの辺にしておきます。
みていただけると分かるのですが、業務フローの効率化はさることながら、
「経済活動を表す仕訳を常に視覚化して表現し、経営の意思決定に貢献させる」
ことを意識した活用をすすめております。
freeeを使って管理会計をすすめていくにあたって、まずはその大元となる仕訳帳の作成のためのルールを決めます。同じ通信費という仕訳でも、それがGoogleWorkSpaceの利用料なのか、Slackの利用料なのか。また、セールス部門の費用なのか、カスタマーサクセス部の費用なのか。固定費なのか、固定費じゃないのか。
freee特有の補助科目である「取引先」「品目」「部門」を使い、分類軸を明確にした仕訳を作っていきます。
イメージはこんな感じ👇
ここで、補助科目の三分類である取引先、品目、部門について説明すると、
取引先:会社名、取引の相手方、従業員名
品目:「何に使われたか」という資金の使途
部門:どの事業部の費用か、固定費か否か
となります。
これにより、5月-10月の通信費の推移だけじゃなく、5月-10月の「kintone利用料」の推移、通信費の中でも「固定費」という部門に登録した項目の内訳や推移がわかるようになります。
また、人件費の取引先には人の名前を入れておくことで、月毎の人件費総額及びその内訳、特定の人の給与の推移をグラフ化するといったことができます。
上記のルールを徹底し、仕訳帳がある程度完成してきたら、その仕訳帳をcsvで吐き出す、、といった面倒な作業をするのではなく、APIを利用してスプレッドシートへ自動連携していきます。
freeeでの記帳さえ行っておけば(これすらも自動化しているのでイレギュラー取引のみ記帳してます)、24時間ごとに仕訳帳が同期され、仕訳帳を加工してグラフができればレポートとして機能する体制が整います。
これらのデータを加工し、スプレッドシート上でグラフ化したのがこれ👇
この状態でも十分なのですが、ここからkintone内に存在する「案件ごとの人別の稼働時間と金額の内訳」の情報が欲しいので、弊社が独自開発したBIツール「Harmonie BI」を使ってグラフをもう少しだけリッチにしていきます。
「Harmonie BI」では、freeeやkintone、Bigquery等のデータベース接続が可能で、複数条件を付したレポートを作成することができます。ちなみに、1.5万円/月で販売しています。ご興味のある方はぜひ弊社にお問い合わせください。
ほんの一部ですが、kintoneとfreeeのデータベースをもとにレポート化するとこんな感じ👇
私たちは常日頃から、freeeとkintoneを使っているユーザー様や既存顧客の方からサービスの使い方についてのフィードバックを受けております。
言い換えると、会計ソフトやCRMツールに関する課題を毎日のように吸い上げており、その課題を解決した事例をデータベースとして溜め込んでいます。
このデータベースは私たちにとって貴重な財産であり、このデータベースを通じて浮かび上がってくる公約数的な課題をこのレポートへ反映させていく、ということを考えております。
例えば具体的に上がってきた課題としては、
「クラウド会計は過去取引を試算表という形で表現することができるが、未来の入出金予測については、仕訳帳をもとにしてレポートを作る仕様から限界がある」
といったもの。
私た
つまり、未来の入出金予測がまだまだできてないということです。
先ほどお見せしたキャッシュ残高の推移のレポートも、右下の赤枠である今日以降の残高の予測というのはまだまだ課題と需要の多いところでもあるのです。
ただこれについては、freeeにある「未決済取引」という機能を使うことでBIツールで可視化が可能です。現在、BIツールオタクチームを中心にさらに先の未来の予測ができないか試行錯誤しております。
ちなみに今挙げた入出金と残高推移の予測という課題は、殊に受託事業をビジネスモデルとするスタートアップや、クライアントからの入金より先行して広告運用費といった多額のキャッシュが抜けていくSNS運用業の方に多く、月10万円払ってもこの経営管理レポートを見たいという声をいただきます。
このような感じで、受託事業を通じて課題を抽出し、スタートアップをはじめとする企業にとって、攻めのバックオフィスかつ透明性の高い経営判断を実現できるBIツールの実装を進めていきます。
本日は弊社のfreee活用事例のほんの一部をお伝えしましたが、まだまだたくさんの活用事例やネタがありますので、今後は弊社がご支援したお客さんの事例も発信していきます。
Xでも最新のバックオフィスSaaSの情報や経理に使える生成AIの情報を発信していますので、フォローいただけますと幸いです!
それではまた。
いかがでしたでしょうか?
弊社のkintone導入支援にご興味のあるかたはぜひこちらからお問い合わせください!
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