2025.07.01

【開催レポート】生成AIで実現する「攻めのバックオフィス」とは?

実績サムネイル

はじめに:開発と会計の知見から語る「バックオフィスのあるべき形」

セミナーは、登壇した代表の世戸口による自己紹介から始まりました。

登壇者 世戸口 逸人

「もともと私なんですけども、在学中に公認会計士試験に合格しまして、その後は監査法人に入所して(中略)会計とか監査という畑にいましたので、かなり会計ソフトとかの扱いには精通しております。 その後ちょっとエンジニアリングをやっておりまして、開発と会計の知見というところを持ち合わせているというのが一個特徴的なことだと思います。」

この「会計」と「開発」双方の専門性を活かし、はてなベースが提供するソリューションの核心は「データの見える化とかデータのぐちゃぐちゃをきれいにして統合して意思決定情報を作っていくというところ」にあると語り、本編がスタートしました。

成長企業の共通課題:なぜバックオフィスは「ぐちゃぐちゃ」になるのか

セミナーではまず、成長企業が陥りがちなバックオフィスの課題が提示されました。資料では、「手作業の多さ」「老朽化システム」「部門間連携不足」「データ不足」という4つの課題が、事業成長のボトルネックになる様が視覚的に示されました。 特に請求書処理の煩雑さについて、世戸口は次のように具体的なシーンを描写します。

「経理の方は月末は忙しいと言われる理由が請求書の処理、給与の締め、仕分け形状、主にこの3つが大きな課題と言われてますけど、その中でも請求書集めのところはかなり時間と人的なリソースが浪費されているというような課題があります。(請求書が)スラックで送られてきたりとか、メールで送られてきたりとか、あとは紙で郵送してきたりとか」

このように、情報の入り口が統一されていないことが非効率を生む最初の原因となります。Excelへの依存や、改修が難しい古い基幹システムの存在が、さらに状況を複雑にし、部門間の「情報サイロ」を生み出していると指摘されました。

DX成功の鍵:AI導入の前に定めるべき「業務の心臓部」

業務の心臓部となるツールの選定

では、この課題多き状況をどう解決するのか。セミナー中盤、資料に映し出されたのは、マーケティングから営業、総務、会計に至るまで、無数のSaaSツールが複雑に連携する全体像の図でした。 この情報の流れを整理する上で、世戸口は安易なAI導入に警鐘を鳴らし、DXを成功させるための本質的なアプローチを強調しました。

「(AIは)あくまでバックオフィスを再構築していくためにAIというものは手段でしかなくて、その目的を達成するためには、主要なツール、いろんな機能を持ったCRMツールと会計ソフトを選定することが大事なんだよという話でございます。」

情報が集約される「ハブ」をまず構築しなければ、どんなに優秀なAIもその真価は発揮できません。セミナーでは、その「心臓部」として、拡張性の高いCRMツール**kintone**と、API連携に優れた会計ソフト**freee**の2つを中核に据え、それらを連携させるアプローチが推奨されました。

実践事例で見る、生成AIを活用した業務自動化フロー

セミナーの核心パートでは、「心臓部」となるツールと生成AIを連携させることで、業務がどのように自動化されるのか、具体的な事例が紹介されました。各事例では、データがどのように流れ、AIによって処理され、次のアクションに繋がるかというプロセスが、フロー図を用いて分かりやすく解説されました。

  • 事例① freee × 生成AI:
    請求書や領収書をアップロードするだけで、AI OCRが内容を解析し、適切な勘定科目に自動で仕訳を行います。 さらに蓄積された財務データをAIが分析し、売上やキャッシュフローの予測、さらには具体的な経営改善策を自然言語でレポーティングします。
    freeeと生成AIの連携イメージ
  • 事例② kintone × 生成AI:
    登録された顧客からの問い合わせ内容をAIが分析し、緊急度や担当部署を判断して自動で振り分けます。 また、過去の対応履歴を基に、AIが最適な回答案を生成。これにより、対応品質を均一化しつつ、担当者の負担を大幅に軽減します。
    kintoneと生成AIの連携イメージ
  • 事例③ GAS × 生成AI:
    Google Apps Script(GAS)を組み合わせることで、さらに高度な自動化が可能です。例えば、Gmailに届いた請求書メールをトリガーに、AIが内容を理解。GASが請求情報を抽出し、`freee`へのデータ入力と`kintone`へのタスク作成を人の手を介さずに行います。
    生成AIを活用した業務自動化フローの全体像

貴社のバックオフィスを、次のステージへ

本レポートでご紹介したような課題に、一つでも心当たりはございませんか?
はてなベースは、会計と開発、両方の視点から、”攻めのバックオフィス”実現に向けた最適な一歩をご提案します。

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